
第3章 囲 碁 用 具
囲碁ゲームの基本的な説明がつづき、少々お疲れかと思いますので、ここで囲碁に必要な棋具について説明しましょう。
囲碁を打つには、碁盤と碁石、それに出来れば碁石を入れる容器である碁笥(ゴケ)が必要です。
普及品であれば、セットで数千円と手頃な価格で市販されています。
なお、最初は手軽な携帯用磁石碁盤から入るのも、いつも身近に置けるので、賢明な選択かと思われます。
◆ 碁 盤
碁盤の盤面は、縦約四十六センチ、横約四十三センチの、やや長方形に作られており、盤面は図のように十九×十九の線で碁盤目に線引きされています。

使用される木材は、榧(かや、碁盤としては最高級材)、桂、新かや(輸入材)などが一般的です。
碁盤の価値は、材質・木取り・木目・盤の厚さなどにより決まります。
榧盤を例にとると、日向産の榧が最高で、樹齢三百年を超える木から採った、柾盤(碁盤の表面が柾目の盤を天柾、表と裏面が柾目の盤を天地柾、全てが柾目のものを天地四方柾と言う)は、厚さ六寸の天柾で数百万円、天地四方柾ともなれば、いまや国宝級で数千万円の価値があります。
なにせ、日向榧は、原木そのものが枯渇しており、最近では、中国雲南省や台湾からの輸入榧が多く使われるようになっています。
なお、普及盤としてはベニヤなどもあり、また足付き盤と卓上盤の別があります。
◆ 碁 石
碁石は直径約二十二ミリで、白石の材質と白さ加減、そして厚さにより価値が決まります。
白石は蛤を成形研磨したもので、これまた日向蛤が最高ですが、蛤枯渇のためセットで数百万円はします。
三十数年前からメキシコ蛤が普及しており、これですと二万円前後で求められます。
黒石は和歌山の那智石が使われます。
この他に、練り石やガラス、プラスチックを素材にしたものもあります。
◆ 碁 笥(ゴケ)
碁笥は、島桑を最高級とし、次いで欅や桜、南洋材ではカリンなどを使います。
木製の普及品としては栗が最も多く使用されます。
収納と運搬に便利なプラスチック製の方形のものもあります。
盤面のおおよその部分を示すため、盤面を九つの区域に分かち、それぞれの区域を次図の様に呼びます。
盤面の区域、例えば、左上隅といった場合には、どこからどこまでといった具体的なエリアがある訳ではなく、左上隅の星を中心とした周辺部という意味で使われます。
盤面の九箇所に黒星・が打ってあります。
これを、星と呼び、「黒打ちました、左上隅星」というように使われます。
盤面中央の星を、特に天元と呼びます。
天元とは、万物生育のもとの意があり、小宇宙にもなぞらえられる盤面の中央星を呼ぶのに、真にふさわしい呼称ではありませんか。
星のもう一つの役割として、棋力に差がある者が対局するときに、その差に見合う分だけの石を、あらかじめ盤上に置いてから始めますが、この置き石は、あらかじめ定められた置き方に従い、各星に置かなければなりません。
これを置碁と言います。
各盤端の線を第一線、順次中央に向かって二線三線と呼び、石の効率説明などに使われます。
なお、nhkの日曜講座等で使用される大碁盤等でお気づきかと思いますが、盤面の個々具体的な目の位置を示すため、図に示すような座標を使います。
たとえば、左上隅星を「4の四左上隅星」と言うように。

解説用磁石大碁盤(縦横に座標番号が付してある)
打ち碁をならべているところ

日向かや六寸盤
飴色の光沢があり、打ち味が やわらかく、ながく打っても 疲れない